2007年05月16日

H19.01.10.:時間内に仕事が処理できない(2)

■このブログは、私(山崎)が清山会医療福祉グループの役職者向けメーリングリストに投稿した原稿の一部を配信するものです。

お疲れさまです。山崎です。清山会MLから主任以上の方々に送信します。
「時間内に仕事が処理できない」が6割という現実を、主体的に解決するにはどうしたら良いのでしょうか。・・・・・

昨年7月の全体経営会議では、業務手順の見直しをお願いしました。見直しに当たっては省事倹約をぜひ念頭に置きながら、とも申し上げました。

【省事倹約】
無駄を省き、倹約に努めながら、全員が経営に携わっているという感覚を共有できる職場をめざします。


省事は耶律楚材(やりつ そざい、1188~1243)の言葉です。
成浩思汗チンギス・ハン(ジンギスカン)が興した世界史上最大のモンゴル帝国(蒙古)は、モンゴルから中国(元王朝)、南ロシア、イランまで及び、その後インドもモンゴルの流れを汲むムガール帝国となりました(ムガールの語源はモンゴル)。

耶律楚材(ヤリツソザイ)は二七歳でチンギス・ハンの宰相として帝国を支え、「一利を興すは一害を除くにしかず、一事を生(ふ)やすは一事を省くにしかず(不如省事)」という言葉を残しました。何か新しいことをするより、今ある弊害や雑事の一つでも減らす方が大切であるという意味です。あの小泉首相も省事を改革の柱に挙げていました。

この省事に通じるものとして、コンコルドの論理があります。

==福田秀人著「見切る」より==
イギリスとフランスは超音速旅客機コンコルドの開発にチャレンジしました。1969年、初飛行に成功しましたが、さまざまな技術的問題が続出し、就航は遅れに遅れ、7年後となりました。しかも座席数は100に過ぎず、一般的なファーストクラス料金の20%増し設定でも採算を取るには程遠いものでした。結果、生産16機、就航は14機に留まる一方で、開発生産に1兆円以上かかり、巨額の損失をだしました。こうなることは、開発の途中ではっきりとしました。しかし、ここまで努力し、金をかけた以上、中止するわけには行かない、となって開発が継続され、莫大な赤字をだしながら2003年まで運行されたのです。それまでにかけた努力や金を理由に、継続すれば、さらに損失が膨らむことが分かっているのに、見切らず、継続することが、いつしかコンコルドの論理と呼ばれるに至りました。
==ココマデ==

一日の業務の中に、単に「止められなくなっている」仕事はないでしょうか。人、もの、金さえあればと嘆く前に、もう一度、仕事の優先順位をつけてみては如何でしょう。「時間内に仕事が処理できない」が6割という現実を打開するために、見切るべきは見切るという決断が不可欠だと思います。まさに、決断=「断つを決める」であります。

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Posted by 清山会スタッフ at 08:48│Comments(0)清山会メーリングリスト
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