介護道楽・ケア三昧

■このブログは、私（山崎）が清山会医療福祉グループの役職者向けメーリングリストに投稿した原稿の一部を配信するものです。

お疲れさまです。山崎です。清山会MLから送信します。
まず離職率に関する記事から。・・・・・

＝＝06/3/10読売＝＝
介護労働者の年間離職率が21%に上り、全産業の平均（16%）に比べて高いことが、「介護労働安定センター」の調査でわかった。（略）施設などで正社員として働く介護労働者の16･8%、非正社員だと23%が離職したことが分かった。離職率は、他業種と比べると、飲食店・宿泊業（33･3%）よりは低いが、たとえ正社員でも、非正社員を含む建設業全体（13･9%）などに比べて高かった。

＝＝介護求人サイト：アイレップから＝＝
介護職正社員の35.2％が1年未満で離職し、1年以上2年未満の離職率が20.5％、2年以上3年未満の離職率は16.0％となっています。介護職正社員の実に79.2％が3年未満で離職を経験しています。


11月（【】内は5月）のアンケートでは、「転職（退職）したいと思うことがある」は、いつもある6%【4%】、よくある14%【14%】、合わせると20%【18%】でした。上の記事を裏付けるような結果です。【自尊好縁】を社風に掲げる法人で、この数字はなんとも情けないものであります。まず考えるのは、給料への不満です。

「給料が安すぎると思うことがある」は、いつもある17%【15%】、よくある20%【24%】で、合わせると37%【39%】でした。4割が不満に思っています。これを受けて、昨年から初任給に調整手当てを加えたのですが、さらに抜本的な改革が必要のようです。

清山会は正職員が6割、準職員が4割です。これは介護業界の趨勢に逆行しており、周りの法人は正職員2割というのも珍しくはありません。限られた保険収入の中で、正職員と準職員の格差をどのように是正するか、慎重に検討しなくてはなりません。（なお、家族手当は、今回のアンケートの要望を受けて準職員にも適応する方向で検討中です。）

介護経営白書（2005年版）によれば、介護施設職員の賃金に対する不満は48.8%と報告されています。アウトサイド･イン（原因は「外」にある）のパラダイムに陥りそうになる数字ですが、どうにかしてインサイド･アウトで主体的に超えていきたいものです。

離職と給与については、シルバー新報に逆の報告もあります。


全国老人福祉施設協議会のシンクタンクである老施協総研はこのほど、介護施設職員の雇用実態調査結果をまとめた。介護サービス事業所では現在、職員の離職率の高さと人材確保が大きな課題となっている。調査は、離職率の割合が高い施設と低い施設で、退職理由や求人のサイクル、有資格者の採用状況、給与・待遇といった雇用条件を比較したものだ。離職率が高い施設ほど職場の人間関係を理由とした退職者が多く、逆に離職率が一五％未満の低い施設は計画的に求人・採用を行っており、正規職員の求人・採用数も退職者数を上回って確保できている実態などが明らかになった。正規職員では初任給が高い施設ほど離職率も高い。女性職員が多い介護施設においては、賃金よりも人間関係や産休・育休などの子育て支援といった労働環境の整備が人材の定着と密接に結びついていると考察している。


めざす社風に自尊好縁があります。
【自尊好縁】
出会いを大切にすることと、自分らしく生きることとが自然に調和する職場をめざします。

縁あって清山会で一緒に働いた人たちが離職していくのは、何といっても淋しいことです。改善に向けて主体的に努力していきたいものです。